- 設立
- 大正12年(1923)1月
沿革
当社は、昭和33(1958)年に月桂冠のグループ会社となり、京都市伏見区下板橋での借蔵による生産を経て、昭和42(1967)年から同区東堺町の現在地で酒造りを行い、かつては年間約 5,000 石(900 キロリットル)の日本酒を製造していました。
現在地は、京阪電車丹波橋駅より下板橋通りを西へ徒歩約12分のところにあります。酒蔵は江戸期の薩摩藩邸伏見屋敷の跡に所在し、天璋院篤姫の京滞在時の宿泊地だった場所です。寺田屋で襲撃された坂本龍馬はこの地で傷を癒し、また、龍馬と妻のお龍が薩摩に向け旅に出た、日本最初の新婚旅行の出発地でもあります。今も門前を流れる濠川に、その昔ながらの風情が感じられます。慶応4(1868)年の鳥羽伏見の戦いで武家屋敷は焼失しましたが、明治45(1912)年、月桂冠がその跡地に酒蔵を構えました。
現況
令和3 (2021)酒造年度からは生産を休止し、1年余りの休止期間を経て令和5(2023)年春に「十石(じっこく)」ブランドで再出発すべく、この歴史的な由緒にあふれる地で、新たな酒造りを芽吹かせました。製造スタイルを一新し、「京都」にこだわった「純米酒」「純米吟醸酒」など特定名称酒に特化した酒蔵として、新たなスタートを切りました。酒蔵の改装や既存設備の改廃を行うと共に、高品質の酒を小スケールで製造できる醸造機械を新たに装備しました。「京都の米」を原料に、綺麗で酒造りに適した「京都伏見の水」、「京都の種もやし(麹菌)」、地方独立行政法人京都市産業技術研究所が開発した「京都酵母」を活用し、京都にとことんこだわった酒造りで、年間五百石(90 キロリットル)程度を製造する酒蔵を目指しています。
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